株式会社ユーロギア ダイネーゼジャパンが100%カーボンのレーシングモデルヘルメットPISTA GP RRを2019年12月14日からダイネーゼストア、WEBサイトで発売すると発表しました。
では早速、海外ヘルメットレビュー開始です。
世界最高峰の最新ヘルメットPISTA GP RR 概要
PISTA GPシリーズの最新型であり、ワールドチャンピオンシップを戦うライダーがレースで使用するAGVヘルメットのレプリカモデルです。
2019年に施行されたFIMによる新たな安全認証「FRHPhe-01」を取得しており、危険な頭部への衝撃やねじれに対しても最高レベルの保護性能を保証しています。
ヘルメットに使われる全てのパーツは、究極のパフォーマンスを保証するように設計されており、100%カーボンファイバー製のシェルの並外れた軽さはライダーの負担を軽減します。
風洞試験、トップライダーからのフィードバックにより設計された、独特な形状は、リアスポイラーの開発結果と合わせて、世界最高のエアロダイナミクスと高速走行時の安定性を確保します。
また、独自設計の360°調整システムにより、内装を自由にカスタマイズできるため、ライダーがより走行に集中できるような快適性をもたらします
FIM公認のAGV PISTA GP RR
FIMがは競技用ヘルメットに新しいルールを導入したことにより、各メーカーは競技用に考案されたモデルが再承認を受ける必要が発生しました。
Shark Race-R Pro GPが再承認され、AGVはPista GP Rを再承認させることをして対応をしてきました。
新しいFIM Racingの承認は安全と機能性の証
FIMの承認を受けているということはまず第1に、問題なく国内および国際レベルで競争できるということを示してくれます。
第2に、耐衝撃性およびその他の安全性能に関して世界で最も厳しい基準をクリアしているヘルメットであることを証明することになります。
承認を受けたヘルメットをかぶるライダーは、世界最高の防御性能により、まるで頭にふんわりと柔らかいクリームを着ているような気分を味わうことができるでしょう。
もちろんAGV Pista GP RRは、欧州ECE 22.05など、路上での走行に必要な公認にも準拠しています。
PISTA GP RRの特徴や風洞試験のエピソード
ヘルメットのシェルはフルカーボンファイバーでできており、以前のGP Rバージョンと比較して、厚さが最大5 mm増えています。
その理由は、前述のFIMの認証に合格するためにシェルを強化する必要があったからです。
このシェルの強化によりGP RRの重量はGP Rより約100グラム増えました。サイズのMSの場合、約1550gあります。
この1550gがどれほど軽いのかというと、ヘルメットを装着して走行中、存在をあまり感じないと言われるほどです。
非常に軽く、ヘルメットの重みによって振り子のように前後に動くことはありません。
競技用ヘルメットではヘルメットの重さを感じないことがライダーの動きを良くし集中力を高めるのに貢献してくれます。
サイズに関しては、XSからXXLまでの7サイズが展開されており、内部構造は4つのシェルサイズに分類されます。
Pista GP RRの安全性と耐性については何も言うことがなく、あえてアピールするとすれば空気力学的に優れていることがアピールポイントです。リアスポイラーの素晴らしさが秀逸ということが言えるでしょう。
PISTA GP RRは、時速350 kmに達するバイクのMotoGP用に設計されています。
時速350kmの速度で走行すると、想像を絶する乱流を受けることになります。その対応策として、風洞での厳しい試験を行い設計されたこの素晴らしいスポイラーが装着されました。
メーカーからはPista GP RRをかぶっていれば時速160km に達するまで、何も感じないだろうというコメントが残されているそうです。
吸気口が特徴的で、他のAGVモデルでは、フロントにはカバーがあり、開閉することができますがPista GP RRでは完全に開いています。ライダーが乗っている間、ヘルメットを開閉することはありません。
スクリーンについては5mmの厚さで作られており、最大190度の視界を確保できる側面視力が売りです。
スクリーンには、使い捨ての透明シートが利用できるようになっています。また、ヘルメットにはピンロック120シートが付属しているため、霧の中で走ることにも備えることができます。
ヘルメットの内側には、完全に再設計されたスーパースポーツパッドがあり、ベルクロのおかげで、3つのフォームを好みに合わせて変更することができます。
すべてのフォームは、最適なフィット感を得るために異なる厚さを持っています。最大限の通気性を追求したパッド類が特徴的です。
頬パッドを引っ張って取り外すための2つの赤いタブで示されているように、事故が発生した場合に緊急抽出システムがあります。
そしてクロージャーはダブルバックルでチタン製です。これはトラックで認められている唯一のタイプです。
サーキットトラックに考案されておりPista GP RRは空気力学を改善するために取り付けられた顎カーテンのようになっています。
ヘルメットのベースの輪郭はわずかに凸状でアーチ形になっています。これは、衝撃が発生した場合に、僧帽筋や肩の病変のリスクを減らすためです。
ハイドレーションチューブがPista GP Rと同様に実装されています。チューブをキャメルバックまたはスーツに入れた水分補給バッグにリンクします。このアクセサリーが付属している唯一のヘルメットだと思います。
もうこれ以上のレースヘルメットをご紹介することが難しいほどです。
スペック詳細
AGVはすべてのMotoGPテクノロジーを FIM Racingの再認証のために実装した最強のヘルメットとしてPista GP RRを作りました。RRというのはRRadical。2つの「R」がレースへの熱意を示しています。
- 100%カーボンファイバーシェル
- 4シェルサイズ
- 4サイズの5密度EPS構造
- FIM規制に従って回転加速度を最小化するように設計されたシェルとEPS
- IVS(Integrated Ventilation System)換気、5つの大きな前面金属通気口とシェルにくり抜かれた2つの背面抽出装置
- 吸気口カバー
- 完全に取り外し可能なMotoGPが開発した統合ハイドレーションシステムは、滑らかなチューブ配置とヘルメットのあごの内側に配置された飲用バルブ用に設計された内部チャンネルを備えており、ライディング中に常にスムーズなハイドレーションを実現
- 100%Max VisionPinlock(120)防曇技術を備えたClass Optic 1バイザーは、レーシングポジション(85°)で最大の垂直ビューと比類のない水平ビュー(190°)を実現するような設計
- アンチスクラッチ、ティアオフ対応のRace 3フェイスシールド(ティアオフキットが含まれています)
- イリジウムレッドとクリアフェイスシールド
- バイザーの厚さは4.5 mmで、顔と目を保護
- 内部あごチャンネルは、バイザー表面全体に均等に気流を分散
- 特許取得済みのバイザーロックシステム(VLS)により、クラッシュの際にフェイスシールドが誤って開くリスクを低減
- バイザーとシェルの間の完全な密閉を実現する、回転変換動作を備えた金属製の排他的な金属バイザー機構
- ツール不要の高速バイザーリリースシステムにより、バイザーを数秒で取り外して交換可能
- MotoGPが開発した取り外し可能な洗えるインテリアパディング
- Nabukインサート付き2方向ストレッチ通気性生地で作られたネックロール
- サニタイズ抗菌保護、2Dry吸湿発散性、Microsense処理を施した柔らかいShalimar生地で作られた頬パッド
- 事故の場合に便利に頬パッドを取り外すように設計された特許取得済みの頬パッド安全リリースシステム
- サニタイズ抗菌保護、2Dry水分発散性、Microsense処理を施した弾性マイクロファイバー製クラウンライナー
- 特許取得済みのクラウン構造により、ライダーはフィットを最適化し、頭頂部のヘルメットの高さの位置を選択できます
- 取り外し可能なノーズガードとウィンドプロテクター
- チタンダブルD保持システム
世界最高峰のレースに出られるほどの安全性を備えたヘルメットをかぶってツーリングに出られれば安心感も高まりますし、手に入れたいところです!
価格も世界最高峰ですが・・・
その他にもヘルメットの記事を書いていますのでぜひご覧になってください。
では、また次の記事で!