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カーレース用のヘルメットでバイクに乗ると大怪我のリスクが高いのを知っていた?

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バイクに乗る時にかぶるヘルメットと、車のレースでかぶっているヘルメットはどう違うんだろう?そう考えたことはありませんか。

実は同じヘルメットという言葉で表現されますが目的も性能も異なるものです。

ではどう違うのかを今回の記事で説明していきます。

早速まいりましょう!

車とバイクのヘルメットに共通するのはスネル規格の存在

まず、車のレース用のヘルメットは通常、スネル記念財団が認定する "SA "を取得する必要があります。

日本国内に限定すると、次のような規定が設定されています。

「フルフェイス型又はジェット型でJAF公認/JIS規格、SNELL規格に適合したものを着用。オープンカーで幌を開けて走行する場合はフルフェイス型のみとし、ジェット型は禁止」

参照:https://www.tsukuba-circuit.jp/pdf/tc_kitei-ye.pdf?2020

この"SA"というのは "Special Application "の略で、バージョン管理されており、現在の規格バージョンはSA2020です。

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日本でも重要視されるヘルメットの認定規格SNELL:スネル。

この団体は非営利団体で、1956年にレース中の事故で亡くなったウィリアム・"ピート"・スネルを称えて設立されました。

彼の死後、彼の友人や医師、科学者たちが集まり、ヘルメットの効果を研究、開発、改善するために活動しています。

バイク用ヘルメットに関してもスネルの規格があり、最新の規格はM2020です。

スネルの試験方法や認証方法は、ヨーロッパECEやアメリカのDOTと共通する部分もありますが、合格するにはかなり厳しい試験をクリアしなければなりません。

厳しい試験をクリアするからこそ安全性能を得られる裏返しでもあり、日本ではアライのヘルメットがスネル規格を最優先でクリアさせる方針になっています。

それぞれの規格の話はまた別の記事でご紹介するとして、車用のヘルメットと、バイク用のヘルメットの違いを見ていきましょう。

1. 最大の違いは耐火性

最も大きな違いとして、車のレース用のヘルメットには火災試験が義務付けられています。
それは、燃えている車内に閉じ込められる可能性があるからです。

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車用のヘルメットは高い耐火性を求められる。バイク用との大きな違いだ。

そのため、自動車用ヘルメットの内側の生地には、防炎素材であるノメックスが使用されています。

また、車が燃えてしまった場合には、目の開口部の周りにあるゴム製のガスケットやバイザーがヘルメットを覆うように溶けて密閉し、炎がヘルメット内に入らないように設計されています。

 

反対に、バイクは転倒することがありますが、ライダーの身体が直接的に火災に見舞われることは殆どありません。

確かに、バイクが火事に巻き込まれてライダーが焼死した事故は過去にはありましたが、それは非常にまれなことであり、全てのライダーが備えるべきリスクとは言い切れません。

そのため、オートバイのヘルメットの内側の内装は、耐火性を重要視した素材ではなく、ナイロンを使った生地で製造されています。

2. 衝撃吸収性

車の中で叩きつけられるのと、バイクで転倒したり衝突してぶつかるのとでは、衝撃の種類が異なります。

車の場合、頭はロールケージやハンドル、窓、そして屋根などにぶつかることがあります。

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車と違い、バイクでは転倒時にヘルメットが直接地面に叩きつけられたりスライドするなど大きな衝撃が加えられるため、衝撃吸収性が求められる。

一方、バイクのヘルメットは、転倒時には衝撃だけでなく、ライダー自身が滑っていくことになるため路面との摩耗にも耐えなければなりません。

このように衝撃の種類がことなるため、求められる強度や部位も異なってくるという違いがあります。

3. HANSデバイス(ハンスデバイス)の提供

車用のヘルメットにおいて、SA2015以降のすべてのSA定格ヘルメットには、HANS(ハンス:Head and Neck Safety)デバイスををう着するためのねじ込み式のインサートが義務付けられています。

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車のヘルメットはHANSデバイス(ハンスデバイス)というインサートで固定することが義務付けられている。頭蓋骨骨折のリスクを大きく軽減してくれる装置だ。

このハンスデバイスは、頭を前に倒しすぎないようにすることで、頭蓋底骨骨折や、その他の頭や首の怪我の可能性を減らすことができます。

頭蓋骨基底部骨折とは、脊髄・頭蓋骨の関節を壊してしまうことを指し、即死につながるリスクのある怪我のことを示します。

この死亡例で最も有名なのは、2001年にNASCARのスター選手であるデイル・アーンハート選手という方がいます。こういった事件が再び起きてしまわないよう、ハンスデバイスがサポートしてくれています。

このハンスデバイスは、リスクを軽減するための正しい姿勢を保ってくれるという効果もあります。

 

バイク用のヘルメットは、ライダーが走行時に前後左右に動くことで旋回力を得るということから、根本的にヘルメットを固定するという方法を取ることができません。

ハンスデバイスによるサポート、リスク軽減は車用のヘルメットならではの機能です。

4. 形状ならびに換気性能、空力性能、静音性能

車に乗るレーサーのヘルメットは、当たり前ですが車の中で運転をすることから形状、換気性能、空力性能、静音性能にこだわって改良をする必要はほとんどありません。

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車のレース用のヘルメットはバイク用ヘルメットと違い、割とシンプルな形状をしている。車内で使うものだから空力特性などが求められないからだ。

反対にバイクに乗るライダーは、これらの性能は快適さや、安全に走行するために非常に重要な性能です。

バイク用のヘルメットは、例えば、バイザー1つとっても、より高さと広い幅のがあって視認性の高いものが安全性能を大きく高めてくれます。

また、走行中の吸気、排気といった換気性能はライダーの快適性ならびに、長く走るための体力を保持してくれるのを助けてくれます。

このようにヘルメットに求められる形状や換気、視認性、静音性などは車とバイクで大きく異なります。

まとめ

バイク用ヘルメットと車のレース用ヘルメットは求められる性能が大きく異なり、目的に合うよう設計され、改良が重ねられています。

よって、両者は別のものであると考えて、車には車のヘルメット、バイクにはバイク用のヘルメットを着用することが望ましいです。

特に注意として、車のレース用のヘルメットを被ってバイクで走行することは、非常にリスクの高い行為になります。

絶対にしてはいけません。

 

路面で頭を削ることになりかねません。

ご注意を。

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さいごまでお読みいただきありがとうございました。

では、また次の記事で。

 

参照:https://www.bikesrepublic.com/featured/the-differences-between-motorcycle-helmets-and-car-helmets/